2023年6月26日 / 最終更新日時 : 2023年6月28日 高野 協力隊覚書 覚書(2)協力隊について 地域おこし協力隊は、各自治体と個々の協力隊員の個性によって、一つとして同じ活動はなくて、わたしは内川地区でのわたしの活動しか知らないまま任期を終えたから、他のとの比較に乏しい、一個の経験だけを記すしかない。 新たな取 […]
2023年6月25日 / 最終更新日時 : 2023年7月4日 高野 協力隊覚書 覚書(1)内川について 1. 協力隊応募の経緯 わたしは地域おこし協力隊とはなにか、何も知らずに来た。 はじめは能登の方に引っ越しを考えていた。働き先はなんでもあるだろう、なんでもいいし働こうと考えていた。しかし、彼女が東京の移住相談所に行き […]
2023年6月15日 / 最終更新日時 : 2023年9月1日 高野 日々と書 陶芸のよろこびと伝わらないさみしさ 謙遜と否定 先日、知人との雑談で、話が陶芸に及んだ。「おれこないだろくろで器つくってみたよ、陶芸家の友人に教えてもらって。素人でもあんがい、悪くないもんがつくれたよ、」と、つくった茶碗の写真を見せた。知人に「本当だ、う […]
2023年6月7日 / 最終更新日時 : 2024年4月3日 高野 日々と書 食える話、食えぬ話と「花食い姥」 食える話と「花食い姥」 春先、近所のばあちゃんから菜の花と、何か滑らかな葉のものを、あんたこんなん食べんやろ、ともらった。花さく前のカタクリだった。湯がいて酢で食べたら美味しいといわれた。美味しかった。 集落のお墓 […]
2023年5月25日 / 最終更新日時 : 2023年8月2日 高野 小さな林業 加賀の森林の感想、ならびに木の葉と鳥の糞尿のこと 風の前の木の葉に似たる人 マルクス・アウレーリウスは『自省録』の第10巻34で『イーリアス』を引用しながら、世のはかなさについて自分自身に説いている。 「まことの信念に身を咬まれている者にとっては、ごく短い、陳腐な言葉 […]
2023年1月26日 / 最終更新日時 : 2023年2月2日 高野 日々と書 冬の足跡 帰路 竹加工の手伝いが午前で終わり、別所の作業小屋を出ると景色は白かった。早朝からまただいぶ降ったらしかった。山上へのぼっていく帰路にはわだち跡はない。山を下っていく対向車線がきざんだ二本線を横目に眺めながら、新しいわ […]
2022年11月17日 / 最終更新日時 : 2023年8月2日 高野 小さな林業 塗ることと塗らないこと 塗ること 多和田葉子は『溶ける街 透ける路』の「ベルリンⅠ」で、ある一つの思い出について記している。 新しい家に引っ越すとドイツ人はさっそく壁にペンキを塗り始める。もし壁が傷んでいれば壁紙を貼るところから始める。ごく […]
2022年11月2日 / 最終更新日時 : 2023年8月2日 高野 日々と書 猪肉の猟師風 解体まで 突然送られてくる同じ構図の写真にも慣れてきた。代わり映えのしない画角の中央に置かれた檻の中身だけが違っているが、それも檻の中をうごきまわるうり坊の数が違うだけで、逃げようと暴れて泥まみれになった体にはほとんど […]
2022年10月4日 / 最終更新日時 : 2023年4月18日 高野 日々と書 『シルヴェストル・ボナールの罪』の香り 「拉芬陀」 わたしに西洋本草学の魅力をおしえてくれた文章に林達夫の「拉芬陀」がある。この10頁にも満たない短文は さ、これはあなた方の花。ホット・ラヴェンダー、はっか、きたちはっか、マヨラナ草 というシェークスピ […]
2022年9月7日 / 最終更新日時 : 2022年10月18日 高野 日々と書 散木についての散文 散木のこと 『荘子』の内篇 第四 人間世篇に散木がある。 大工の棟梁とその弟子が旅先の村でその村の御神木らしい世にも稀な大きさのクヌギを見かけた。巨大で立派な木に見向きもせず素通りする棟梁のようすに驚いた弟子は、こん […]